岡山芸術交流「開発 Development」

11 22, 2016
岡山芸術交流「開発 Development」を娘と回ってきた。ちょうど1日歩き回る感じでほぼ全てを観ることができ、理想的な規模感だった。作品がどれも予想以上に大掛かりなものが多く、難解なタイプが少なく、プレゼンテーションも美しいものが多々あり、久しぶりに作品を観る喜びに満たされた1日となった。
前日に3DSをやり過ぎて睡眠不足であった娘の機嫌は、最悪そのものであったが、巨大な隕石的物体の落下現場や、桃太郎を考察しながら粘土をこね回す映像や、建物内部を突き抜けるカラフルな骨組みを観るうちに気分が反転し、変形パターゴルフコースの作品で実際にホールインワンを偶然決めると、笑いが溢れるようになっていた。アートの力をリアルに実感する時だ。映像作品も多かったが、それらがどれも10分程度であったのもありがたかった。娘はどういうわけか、映像に目が吸い寄せられる傾向があり、次々と全く違うイメージや構造の映像作品達を、歩きながら場所を変えてそれぞれ観ていく体験は、相当刺激的だったのではなかろうか。何より作品を一気に観るのではなく、しばらく歩いて気分の鮮度を巻き戻せるのがよく、各展示の距離感が絶妙だった。新潟は車がないと不可能だが、ここにはそういうストレスがなく、地図を見ながら見知らぬ街をうろうろ歩くのは、オリエンテーリングそのもので、親子でも充分楽しめた。
こういう国際展のやり方について様々な議論があるのだろうけれど、アーティスティックディレクターとしてのリアム・ギリックの手腕とアーティストの選択は見事だったと思う。アウトプットが異なる作品達が大小織り交ぜ、次々と出現してくる感じは全く飽きることがなかった。大抵この手の展示は見逃す作品があったり人が多過ぎて、フラストレーションがどこかに溜まるものだが、今回それが全くなかったことは驚きだった。
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