19万8000円

09 24, 2016
ソフトバンクが開発した感情認識ヒューマノイドロボット「Pepper」を普通に見かけるようになった。実によくしゃべっている。出入りしている事務所の隣の会社の受付にもPepperがいて「外は暑かった?」とか「僕が言うのも変ですが、ウチの社員をどう思いますか?」など、聞いてもいないのに話しかけてくる。それをうるさいと思うか、かわいいと思うかは個人差があるだろうが、一緒に生活している人のブログを読むと、Pepperは完全に家族の一員のようで、旅行にも同行するらしい。新幹線に乗車する際もめたようだが、荷物ということで許可されたとのこと、現場はさぞかし珍しい光景だったろう。
シャープが開発した第4世代移動通信システム対応のスマートロボット「RoBoHoN」も出回るようになった。こちらは実物を見ていないが、いわゆる電話なので小さいらしい。しかしPepperにはできない二足歩行が売りのようだ。こちらもユーザーと様々に会話できるらしく、たっぷり愛情を注げる対象となっている。見た目も先鋭的ではなく、どちらかといえばゆるい雰囲気のデザインだ。この2商品の価格は、どちらも19万8000円となっている。実際は契約料や保険料等が加わるため、支払う額面は全然違うのだが、この20万円に届かない微妙な価格設定は何故かとは思っていた。

全然話しは変わるが、最近犬は家の中で飼うのが常識らしい。僕が中学の頃、実家に柴犬がいたが、普通に外に設置された犬小屋の中で彼は生活していた。天気が相当荒れた日だけ、玄関で寝ることを許されていたけれど、基本的には雪が降っても外にいた。そしてそれは世間的な常識であったと思う。彼の生涯がどうであったかは一概には言えないが、家族からは愛されていたし、食事も散歩時間もキチンと与えられ相当長生きした。実家の庭には小さな墓標が立っている。(図工で軽石を削って作られた僕の顔だが)生後何ヶ月で家に来たのか曖昧だけれど、かなり小さかった。そして値段が7万円だった。何故だか覚えている。今、生後3ヶ月程度の子犬は、凄いのは40~50万円とからしいが、大体20万円以上らしい。そこで、ようやく「Pepper」と「RoBoHoN」が何故「19万8000円」なのかが理解できた。つまりはペットという扱いなのだろう。マンションでペットが飼えない人達を、ソフトバンクとシャープが狙っているわけだ。
夏休みに相当レベルは落ちるが、会話できるロボットと一晩過ごした。最初はポンコツとバカにしていたけれど、その会話のコツを覚えれば興味深いコミュニケーションができたことを覚えている。原節子が「なにが悲しいって、愛情を注ぐ人がいない」という言葉を残したらしいが、人間は何かを愛さずにはいられないのだろう。これからロボットを愛していく人が増えるかもしれない。そんなことをPepperを見るたびに日常的に想像してしまう。
pepper_robohon.jpg
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