逆上の記憶

01 28, 2015
昔のCMは ZOOだったと思いつつ、JR SKI SKI を利用して新幹線に乗り、初めてのガーラ湯沢を少しかじってきた。確かにこのツアーはお得感があったし、現地到着後のリフト券の受け取りやレンタルや着替え等が流れ作業のようにできて、何のストレスもなく昼過ぎにはゲレンデに立っていた。今更だが凄いところだと思った。
いつもだったら友人達と一緒にそのままリフトに乗って、さあ滑りましょう!という感じだが、今回は初めてのスキーをつけてズリズリついてくる娘と一緒なので、そういうわけにはいかず指導の必要があったわけだが、僕自身約10年ぶりなので何から教えるべきか迷う、とりあえずカニ歩きで斜面を少し登ってみることから始めてみた。娘はお約束のように転んだままズリ落ちているので、手取り足取りのレッスンを始めたのだが、必要以上に快晴で汗だくになってしまった。上着を脱ぎたいが置き場がない。仕方ないので2人でさらに汗にまみれつつ登り滑りを繰り返し、スキー板の感覚に慣れることと、止まり方をまず覚えてもらった。娘は僕に似てせっかちなので、もう出来るからリフトに乗りたいと言う。僕も細かな移動に飽きたので、リフトで初心者コースのスタート地点に移動してみた。それにしても、リフトからの光景を楽しみつつゲレンデに流れている音楽を聞くと、東京から離れてスキー場に来たのだなあと思う。しかし、そこからが修羅場となった。ただ、似たような境遇の若者が多々いたことがありがたかった。両手両足を投げ出して転げ回っている男女がたくさんいるのは実に平和な光景だ。娘もそれに混じり、初心者コースのゆる~い斜面で転び続けパニクッていた。ようやく立ち上がると、今度は顔を真っ赤にして逆上し、何もかもが出来ないこと、とにかく止まらないこと、スキーの板の先端がどうしても離れてしまうこと、つまりは今すぐ帰りたいと大声で主張し始めた。とにかく何度か深呼吸させ、もう曲がらないで良いからそのまま直進すること、スピードが出たと思ったらハの字に足を広げて速度を落とすことだけを伝えて好きにさせた。するとどういうわけかいきなり調子良く滑り始め、こみ上げる笑顔と共にそのままゴールしてしまった。娘の気分は一気に反転し、自分のスキー板が欲しくなってきたこと、自分の板を持っている小さな子がそこかしこにいたこと、自分の滑りが何点程度だったか評価しろ等しゃべり始め、またリフトに乗ると言い出した。つい数分前の逆上の記憶はどこに消えたのだろう。しかし、自分の滑る速度に慣れることは重要だし、もう一度先程のコースを再挑戦してみた。すると何度かバランスを崩したものの、何かのコツを掴んだのか嬉しそうに滑っている。まあ初めてにしては上出来かもしれない。帰りの新幹線で、娘はひたすらジュースをがぶ飲みしていた。お疲れさん。
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