図工の才能

05 28, 2014
小学校2年生の娘が「私は図工の才能がないのかなあ」と話しかけてきた。調度、「僕は作り手としての才能がないのかなあ」と思っていたところだったので「おおっ」となり、なんでそう思うのか聞いてみたところ、クラスメイトに描いた絵を「地味だね」と言われたことが、ひっかかったらしい。どうも絵の具を混ぜ過ぎてしまうことと、完成の前に終了時間がきてしまうことが、本人にとって納得がいかない経緯であるようだ。絵具を混ぜ過ぎてしまうことは、求める色を一生懸命探し続けたゆえのことだし、終わりの時間がきてしまうのは、描きたいスケールの違いだし、何も気にすることはないと言い聞かせたが、本人としてはかなり悔しかったらしく、いかにその友人の絵が適当だったかを話し始めたので、それはまた別の問題なので悪く言う必要もない、とにかく絵が地味だから悪いということは一切ない、と繰り返し話していると、娘にアドバイスしているのか、自分を鼓舞しているのかわからなくなってきた。
アートをやったりデザインを考えたりしていると、とかく上手く進まない状況に陥る。そんなことは珍しくもないし、いちいち苦しんでいたら、やってられないのだが、自分でも嫌になるくらい毎回苦しんでしまう。そして、そんな時のために「上手く行かない時、その思いの言葉を書き連ねるノート」というのがあって、そこに新たな苦しみを記述するのだが、これがまた実に同じようなことを、同じような時期に書くことになり、相変わらず成長していない自分を実感するのだった。
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任田進一

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