好奇心丸出しで凝視
05 05, 2014
娘と「ネイチャー」を見に行った。厳しい弱肉強食の世界は小学校2年生には恐怖そのものだったらしく、目を覆って怯えていたが、大人達はみんな好奇心丸出しで凝視していた。自分が生活している時に、同時に世界ではこういう事が起きているのだと思うと、当たり前だが地球は大きい。そういう動物達の貴重な映像が満載であったが、僕はそれ以上に、水のシーンに釘付けだった。2トン以上の5Kカメラ&3D機材を駆使して撮影された様々な水のシーンは、既視感があるものの、鮮明で高細密でため息の連続だった。星の光の反射で、劇的な輝きを放つツララの生成過程は実に見事で、雪の結晶が出来上がっていくシーンを見た時は、ものすごく幸せな気分になった。様々な時間軸でミクロ視点とマクロ視点とを織り交ぜ、撮影された水の動きを見ていると、人間が通常生活している時間の感覚が、こういう事実を見逃す原因なわけで、とても残念な気分になる。もちろん物事を劇的に見るだけが大切なわけではないが、こうやって実際に見せられると、頭で描いていた印象と事実とのギャップはあまりに大きい。「見ているようで、何も見ていなかった」そんな思いでいっぱいになった。