願望の連鎖

03 06, 2014
先日雨の朝、登校の直前になって娘は、今日はレインコートのみで行くから傘はいらないと言う。学校に傘が2本あるといけない、というのが理由だった。僕はその2本あるとマズいという意味が分からず、また家にあるレインコートが100円均一のどこに裂け目があるかもわからないボロだったのと、せっかく買いそろえた、かわいい傘と長靴で登校してもらった方が、 色々問題が少く思え、娘の主張を却下した。ひとしきり怒った娘が、しょんぼり歩き始める姿を見ていると、なんとも切なくなるのだが、あのレインコートのみでは、ずぶ濡れになるのは明らかで、加えてあまりにみすぼらしく、やはり我慢してもらうしかないと思うのだった。

しかしそうは言っても心配症なので、もし思わぬ事故に巻き込まれ今日自分が死んだとしたら、あのしょんぼりした後ろ姿が、最後に見た娘のシーンになってしまうのか、とか勝手な想像をしてしまうと、娘の主張を聞くべきだったかとか色々反省してしまう。であるから、できれば笑顔、もしくはいつもの顔で「いってきます」と言って欲しい。何があるかわからないのだ、出かける時に見る顔は、少なくとも悲しみにくれた顔にはしたくない。
思えば、妻のお腹の中にいた時は、とにかく生まれてくれればいいと思い。生まれてくれば、出来れば健康に育って欲しいと思い。元気に保育園に行き始めれば、素直にかつ行儀良くとか思い、小学生になれば、それなりに勉強と友達が出来ればとか思う、この止らない親の願望の連鎖は何なのか。ただ、やはり譲れないのは、すぐ怒る癖だ。物事が理想的に進行することなどめったにないという感覚は、ある程度年齢を経れば誰でも理解しているものだが、日々カーリングのように行く道をピカピカに磨かれて(磨いたのは僕だが)育った娘は、思うように事が運ばないと、それがそのまま感情の揺れに直結してしまう。ヒンヒン声で何やら主張している姿を見ると、テーマは我慢だなと思う。怒ったら負け。もしくは怒る場合は冷静に。それぐらいの思想を持って欲しいと、そればかり最近は思う。願望の連鎖が続いている。
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任田進一

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