意図なき蛇行歩行

05 03, 2013
高学年生徒の負担を軽減するため、娘の通う学校では、集団登校が行われていない。そうなると、低学年生徒の親達は不安なので、なんとなく近所の1年生達が集まって登校することになる。娘もその1年生集団に交じって通学路を歩いている。

小学校までの道のりが結構あるので、通学路には流浪の民のごとく小学生が移動する流れが出来る。そしてどうやら娘はせっかく集まった1年生グループから外れて、その流れの中を彷徨いつつ勝手に先に進んでしまっているようだ。話しながら歩くのが苦手なのか、そもそも一緒に行きたくないのか、その辺りを聞いてはみるのだが、どうも納得できる答えが返ってこない。理由としては「早く学校へ行きたいから」らしいが、あの意図なき蛇行歩行を見る限り、そうは思えない。

そして自分のことを思う。僕は正直、人と歩くのが苦手である。それは学校に通う時代からそうだった。誰かと待ち合わせて行く、ということもほとんどやれなかった。ひとりで歩く方が明らかに気楽だった。誰かの話に合わせる必要もないし、話題が途切れることを心配しなくてすむ。そして、それは今でも全く変わっていない。僕はそういうタイプなのだった。

であるから、娘がひとりになって歩く姿を見ていると、自分の姿を見ているようで、それはそれでいいのかもしれないが、もう少数派としての生き方を選んでしまうのか、という思いもあり、勝手な親の希望としては、友達と何やらくだらない話をしつつ、笑って歩いて欲しいとか、贅沢なことを期待してしまうのであった。

朝7時45分に待ち合わせ場所集合なのだが、その場所が家から見えるので、いつもその場所で友達を待つ娘の後ろ姿が、ここ最近なんともいじらしい。何を考えているのだろうか。
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