虫酸

07 15, 2010
放った言葉は自分にそのまま返ってくる。本当にお前はそれほどのものなのかと問いただしてくる。そして大抵、あんなこと言わなければよかったと後悔する。それは自分自身で語ったことを完全に実践できていないからだし、たとえそれができていたとしても、この年で自己肯定を語る程うっとおしいものはなく、そんな話を聞かされたところで、聞く方もたまらない。そうですかとしかいいようがない。黙するべきだった。思いを他人にぶつける暇があったら、その言葉を自分に向けねばならない。しかし、時にそれは声に出てしまう、特に自分より経験値のない人を前にする時、制御しづらい。それは彼らが弱い存在であるゆえ、攻撃されない立場を利用しておりタチが悪い。時に正しい言葉は傲慢以外の何物でもない。先日後輩への指導的発言を求められる場があったのだが、自分の言葉にどれほどの意味があるのかを考えると、発言全てを撤回したくなる。ただ単に自分を棚上げして説教しただけで、もし僕が聞かされる立場だったら、言われた逆の行動で相手をやり込めたくなるに違いない。
自分の視点を持てないのは今の自分なのだ。コンペで敗退する時の悔しさは二度と味わいたくないし、逆に勝利した時の嬉しさはずっと浸っていたい快感なのだ。そしてそれは他人の評価を得られた弱い自分の満足感であり、それ以外ではない。つまり他人の目が気になっているのは明白で、そこから脱却すべく左右されない自分を確立したいと、切に思っているのは今の自分だ。偉そうにしている人間が何より嫌なのだ。しかしそれが先日の僕だ、虫酸が走る。手遅れだがもっと誠実な言葉を探すべきだった。
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