変化

07 29, 2012
今がずっと続くということはない。それは常に現在が推移していることも加え、様々な事象が日々変化の波を受けていることを考えると、平凡な一日がいかに尊いものかわかる。そこそこ理解しているつもりだったが、やはり甘かった。現実はより速度を上げて変化する。耳に入ってくるニュースもそれを助長する。イチローがヤンキースへ、五輪サッカーで日本がスペインに勝利し、いじめを苦に自殺した高校生の遺書が新聞に掲載される。ちっぽけな自分の周囲にも変化が目まぐるしい。様々な事が折り重なって日常が形成されている。何かに頼ることのない軸足が本当に必要なのだと思う。価値観の変化に耐える自身の思考や、自分が何のために動いているのか、今一度明確にしておくべきだと思う。
そんな中、エンデの遺言という本を会社の先輩から勧められ読んだ。先日の「市場主義の限界」に対するひとつの解答がそこにはあり、行動している人は何年も前から、お金を巡るこのおかしな現状を予感し、その解決策を提示していたようだ。権力者や世間がそれを理解する能力がなかったか、もしくはその脅威を恐れたか、未だその策はメジャーではないが、各地でそのムーブメントは起こっているらしい。流される変化ではなく、自ら変化を起こし社会そのものを変えていく人がそこには存在しているのだった。
こうなるかと思ったけれど、そうならなかった。という事柄は多々ある。しかし、思う現実になるまでしつこくぶつかり続ける人も中にはいる。日々は変わる、しかしそれが自分の意図に添うかどうかはわからない。しかしそこをぐいぐい曲げて、正しい方向に社会を導く力を持つ人がいた、という事実を知るだけでも、読む価値はあった。

娘が将来通うことになる小学校で夏祭りが行われ、家族で行って来た。小さなレジャーシートに3人で座り、フランクフルトとか焼き鳥を食べつつ、ビールを飲んだ。小学校の校庭から見る空は、電線に遮られることがなく、夕方から夜に移る色の変化に合わせて、どんどん酔いがまわり気分は茫漠としてくるのだった。~音頭に合わせて踊る方々に、はしゃいで走り回る幼児や、再び小学校へ来てみた中学生達がそこに絡む様を見ていると、実にたくさんの人間がそれぞれの思いで動いており、普段そうやって人を見続けることがないせいか、何故か新鮮な感じがした。
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