別れの歌
02 27, 2012
娘を自転車にのっけて走り始めると、娘は自動的に歌い出すことが多い。昨日はプールへ行ったのだが、「お別れするのは悲しいけれど~」といういかにも卒園式的な歌を披露してくれた。きっと保育園で日々練習しているのであろう。メロディーはよくわからなかったが、その歌詞を聞いていると、それなりの切なさがあり、これを園児達が大勢で歌えば、さぞ涙をさそう場面ができるだろうと思われた。5回ほど繰り返すと飽きたのか、唐突にプリキュアの歌に変わった。アニメソングの凄いところは、覚える気がないのになんとなく歌詞が記憶されるところだ。僕はもうプリキュアの歌を一緒に歌えるのだった。無意識に作動する記憶力は馬鹿にできない。試しに脳内でガンダムとかヤマト等を歌ってみたが、それなりに歌詞が引き出されてくるようだ。こんな感じで英語が覚えられたらどんなに素晴らしいかと思う。プールへの道は遠く、プリキュアが飽きた頃、再び「お別れするのは悲しいけれど~」が始まり、先ほど出てこなかった、「ドッチボールのこぐまさん、とても格好良かったよ~」という一見意味不明な、新しい歌詞が披露された。少し説明する。娘が通う保育園は、動物の名前でクラス分けされており、こぐま組は最年長クラスを指している。となるとこのシーンもなんとなく状況の想像がつくのだが、もっと考えると、この歌はこの保育園のオリジナルソングなのか、という疑問が出て来た。それとも歌詞を少々アレンジしているだけなのかもしれない。まあ些細な問題だ。僕が幼稚園の頃は、「いつのことだか、思い出してごらん、あんなこと、こんなこと、あったでしょ~」というやつだった。流れで「仰げば尊し」を歌ってみたが、やっぱりあの歌は別格で、油断すると涙が出そうになる。2月が終わると、3月という別れの季節になるわけだ、自転車をこぎつつ、色んな別れの歌を娘と一緒に歌い続けた。名曲が多いのだった。