ヨコハマトリエンナーレ 2011

10 29, 2011
見事な秋晴れの日、ようやく横浜へ行けた。もうずいぶんここには来ていなかったので、風景がまるで変わっており驚いた。みなとみらい駅から出たとたん、大きな白いマンション群が林立していた。白い曲線ラインと空の青とのコントラストがダイナミックで眩しく、しばらくみとれてしまった。

ヨコハマトリエンナーレ2011「OUR MAGIC HOUR」
混雑しているとは聞いていたが、開館30分前ぐらいだったので既に人はいたが、混雑というわけでもなかった。平日の朝イチなので年齢層が高いのが特徴といえる。
久しぶりにこういう大人数の展示を一気に観ると、既知の作家が多いためかもしれないが、意識から流れ落ちてしまう作品があまりにも多い。ほとんど確認作業みたいな見方になってしまった。そしてこういう空間で、明らかに目立つ作品とほとんど認知されないであろう作品の在り方を思った。繊細の極みでもって作られた小宇宙を、天体望遠鏡でのぞき観る作品があったが、そう工夫せざるをえない状況がよくわかる。作家達の苦労を思う。
このヨコハマ・トリエンナーレを総括する人はたくさんいるだろうし、僕は「マジック」というテーマと個々の作品との関係には、あまり興味がない。ただ、BANK ARTで観たクリスチャン・マークレーの「The Clock」に関しては評判通り見事だと思った。あの作品を最後に観ることになった自分は運がいい。映画の時計が出てくるシーンを分刻みでコラージュし、24時間にまとめる大変さを思うと目眩がする。僕は2時近辺の時間だったが、是非夜中から早朝にかけてを観たかった。ナイト・オン・ザ・プラネットはあるだろうか、とか想像するのも楽しい。あの一瞬一瞬に自分が観た映画が挟み込まれると、一気に親近感がわくのは何故だろう。多くの人があの作品に引き込まれる理由がよくわかった。実現は不可能だろうけれど、時間ごとにバラしたDVDが出たら売れると思う。「The Clock / 3:00 - 5:00」どうでしょうか。

ビールが飲みたくなった。BANK ARTでも飲めたが、せっかく気持ちよい天気だしヨコハマだし海でも見ながら、と思ったのが間違いだった。見えているのに近づかない感覚で、随分時間を浪費したうえ、適当な店も見つからない。手軽なつまみとビールだけでいいのに、ガッツリしたレストランになってしまうと、高いしどうも入る気がしない。そうやって見送っていると、BANK ARTで飲んでおけばよかったと後悔した。こういう時ひとりで行動していると、誰にも迷惑をかけない分なかなか妥協できない。結局海が見える公園まで来たがジュースしかない。負けを認め駅へ向かう。しかし、みなとみらい駅へ降りる途中、ホットドックやコロナビールを売っている小さな店があった。妥協しなくてよかった。無愛想な外人が、ライムを突っ込み差し出してきたコロナは、冷たくて最高だった。ホットドックも手頃で充分な味だ。遊園地から聞こえてくる歓声と晴れた空の下、流浪した分おいしい昼食を堪能できた。
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