万年筆

10 12, 2011
行き詰まると、ぐねぐね思うことを文章なり図形なりに変換して書き出す。大抵のことはこれで整理できる。使っているのは、ゲルインクのボールペンでコンビニとかで購入している。あんまり道具にこだわらないタイプなので、特に気にしていなかったのだが、最近知り合いの万年筆使用率が向上し続けていて、その書く仕草の格好良さも加わって、そんなに違うものかどうか確かめたくなり、万年筆使用者の妻にあれこれ感想を聞いてみた。どれもなるほどと思わせる理由であった。知り合いに万年筆の本まで出した博士のような人がいて、彼が記すその風格満載の一筆と自分が記すしょぼい一筆の差が、そのまま人間の差に繋がるように思えて、こういうところに品格が宿るのだろうとは、常々感じており、いい歳にもなったし購入を決意した矢先、先日40歳の誕生日に妻が「LAMY」をプレゼントしてくれた。素直に嬉しかった。どうもありがとう。
早速、特に行き詰まってはいなかったが、ぐねぐね思うことを書いてみた。何だが全く違う体験だった。まず万年筆は重たいと思っていたが、これは随分と軽い。指先に当たるそり返しみたいな形が指に馴染み、コンビニボールペンしか持たなかった指が喜んでいる。妻が言うには、自分の文字に愛着を感じるようになり「私の文字」も悪くない、と思えるらしい。確かにそんな気もしてきた。ただ僕の字は異常に小さいので、いまいちその効果がわからない。少しでも文字を大きく書こうと思った。これは人から指摘されることはあっても、改善する気はさらっさらなかったので、こんなことを考える自分に驚けた。
目に入る光景がまず違う。コンビニボールペンの先端と、万年筆の先端はまるで異なる。ペン先のシャープな形状が美しく高級感があり、生み出される文字も気のせいだろうが、今までより味わいがあるように見える。紙にこすれる音も新鮮で、ボールペンではこの音は出ない。なるほど、これを日常にすれば僕も文字コンプレックスから抜け出せるかもしれない。いわゆるお手本をなぞるのは無理でも、今までの文字を進化させる感じがいい。「へー」と思える時間だった。
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