素直さ

08 10, 2011
自分がやろうとしていることと真逆のことを、完成度を持って提示されると、ああ観て良かったと思う。

「medium」 船井美佐 川久保ジョイ Oshima Fine Art
写真をベースにアートに取り組む人は今どき珍しくないが、そこには大抵なにか仕掛けが潜んでおり、美しい風景がそこに写っていても、実はそこには大量の地雷が埋まっている、といった裏があるもので、なんとかそれを見よう知ろうとしてしまうが、川久保氏の写真はそうではなく、そのまま受け取るべき作品で、その直球度合いは今とても清々しく思われた。
特に写真として新しいことはしていない。写されている光景も(その場所へ到達するまでの相当な苦労は偲ばれるが)新鮮というわけでもない。しかしそのありのままさは、忘れていた基本を突きつけられるようで、見とれるしかなかった。
たぶんそれは「素直さ」なのだろう。(そういえば氏自身も丁寧な方だった)自分が写真に「新しさ」を求めるあまり、向かうべき対象をしっかり観ていないのではないか、ねじ曲げようとしてはいないか等々、しきりに確認しつつ氏の作品を観た。
今月27日まで。
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