有給休暇

07 05, 2011
汗をかいてシャワーを浴びて涼しいところでビールを飲みつつ本を読むという一連の行為は、ひとり暮らしの頃いつでもできる日常のひとつであって、たいした 快楽も深い意味もなかったが、子供がワイワイ主張するようになると、それはなんとも形容しがたい尊い時間に変わり、その時間を作るべく障害を乗り越え頑張ろうとか思うようになる。しかし、うまい具合に有給休暇などが取れ、その汗→シャワー→ビール→本をやるとまあ楽しいけれど、思い描いていたイメージとはどうも違う。妄想の実現は、結構あっけないものだ。想像は過度な期待を盛り込んでしまうのだろう。逆に過剰な悲壮感を付加して、行動を阻害することもあるということか。こういう現実と思惑の差異は、なかなか一致しない。現実はやはり適度に現実で、可能なことはまあそれなりの努力と意思で出来るだろうし、無理なことがいきなり叶うこともない。ただ、現実の優れたところは、前述した妄想系快楽がさほどの喜びを満たさないことを教える一方で、騒ぐ子供がいないことでの寂しさをそれとなく示唆してくれるような、つまりは自分本来の世界がいかに作られているかを冷静に伝えてくれることだ。夏休みに奥さんと子供が先に帰省し、お父さんの自由時間が始まる時、彼らの多くは様々な企てを思い浮かべるが、たぶん予想以上のむなしさも味わうだろう。結局、自分が楽しむだけでは本来の快感は生まれない。やはり大切に思う奥さんなり子供なり友人が一緒に喜んでいる時の充実感にはかなわない。そして、自分ひとりで生きているわけではないことを実感するのだ。昨日、有給休暇で作業なり読書なりをして思うことを実現させたが、一番心が高まったのは、夕方保育園に行き、娘が僕を見つけ満面の笑顔で走って来た時なのだった。
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