特別な日

07 01, 2011
新宿駅で白人の父と娘が、別れを惜しむかのような激しいハグをしていた。娘の様子をはるばる国境を越えて見に来たのだろうか。仙川駅では、おばあちゃんが孫との別れを惜しむように、しきりに顔を撫でていた。「しっかりご飯を食べなさいよ」「よく寝て風邪を吹き飛ばしなさいよ」メッセージが溢れて仕方ないのだろう。側で立っているお父さんは呆れていた。新宿駅の2人はスタイルも外人だし格好良く、なぜか両者とも手ぶらで、激しくハグした割にはあっさり別れており、結構サッパリしていたが、仙川駅のおばあちゃんは、孫の肌をさするように触れることを繰り返すばかりで、接触度合いはわずかながらも愛情はこってりという感じで、だからだろうか、こちらの方が別れを惜しむ感は圧倒的だった。手荷物がいっぱいなところもいい。ひとつにまとめられない要領の悪さが、人の良さを暗示させる。「もういいから帰りなさい」と言うわりには改札口へ方向転換できず、孫のほほを撫でている。何日間くらい一緒にいれたのだろうか。あれくらいの高齢になると、もう次はないとか考えてしまうのだろうか。余計な想像が止まらないのだった。当たり前だが、僕にとって普通の一日でも、今日が特別な一日である人はたくさんいるのだ。
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