06 30, 2011
まだ始まったばかりでどうにもならないけれど、暑くなってしまった。歩く速度が格段に落ちた。日陰を探すため下ばかり見ていたら、ヒナが絶命していた。かわいそうに。アスファルトがどんどん熱を吸収する様子が目視できるようだ。上と下から熱に挟まれ潰されそうだ。なるべく暑いことを考えないようにするも、歪んだ妄想しか浮かばない、軽く狂っているのかもしれない。しかし、子供の無駄な動きを見ていると、日陰を探すとか体力の消耗に気を使うなんていう概念自体が皆無であるように見受けられる。それはやはり、目の前の様々な事実や出来事の魅力に集中しているからだろう。僕がこんなに暑さの呪縛から逃れられないのは、外を歩く際に目的地への意識しかないからで、もっと道で未知のものを探すとか、目に入る世界をもっと肯定するとか色々考えやってみるけれど、もうドアを開けて、外へ出た瞬間、太陽の光を浴びたその刹那、そんな意思など無惨に溶けてしまうのだった。

東京オリンピックで金メダルを取った日本のレスリングチームは、睡眠時間にわざと電気をつけて明るくし、ラジオをがんがん鳴らして寝たらしい。不快感への抹殺力を鍛えるためだろうか、鬼気迫る訓練だ。唾液は塩分を多く含んでいるらしいが、それほど塩辛い感じはしない。それは、舌が感じ方をコントロールするからだそうだ。レスリング的な根性を持つ人は少ないが、舌の機能はほぼみんなが持っている力だ。暑さを不快感に感じることが重要な面もあるのだろうけれど、少しでいいからそれを軽減する機能が、体に備わればいいのにと勝手に思ってしまう。
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