急に見えなくなる

07 10, 2018
被写体が小さいので、ほんの少しの風でブレる。下唇を噛み締めながら息を止めて、ぎりぎりピントを調節する際、それなりの体力と気力を消耗するようで、マクロレンズでの撮影は1時間程度が限度だ。疲れてくるとピントが全く合わない。それ以上に合う瞬間が見えなくなってしまう。あまりいいレンズではないのでオートフォーカスも信用ならない。結局ある一定の時間が過ぎると、撮影していても仕方ない状態になってしまう。スタートはいい、撮影を始めて15分程経つと、周囲が更に見えるようになる。普段の視覚が対象を探る視点にシフトし始める。いつもは気にならない、微細な対象に接するための意識が立ち上がる。しばらく没頭できる。しかし、これが続かないのだ。いつの間にかピントが合わなくなる。「ああ、もう見えなくなった」と思う。ただこれは、もしかすると体力的な問題ではないのかもしれない。一定量を特別な視覚で見ていると、もうそれ以上は見なくていいと、本能が判断するのかもしれない。食欲がある程度で満たされるように、この視覚にも時間制限があるのかもしれない。それくらい急に見えなくなる。
sw2-144.jpg
sw2-175.jpg
関連記事
0 CommentsPosted in 制作
0 Comments
Leave a comment
管理者にだけ表示を許可する
0 Trackbacks
Top
プロフィール

任田進一

Author:任田進一
http://www.shinichitoda.com

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ