その不条理に悶絶

01 30, 2018
娘が小学校2年になった時から、1年に1度スキーに行くようになった。毎年娘はその日を楽しみにしているようで、今回も1週間前から準備をしていた。そして、明日出発という金曜の夕方、声に異変をきたし妻から熱を計られ、結果は38.9度。娘はかなりの健康体で、まず風邪をひかない。学校も1年生の頃から休んだことながい。どれだけインフルエンザが流行しようが、学級閉鎖になろうが関係がなかった。親としては本当に助かっており、健康に関しては全く心配したことがなかった。その娘が熱を出した。おそらく5年ぶりぐらいだ。娘は日頃から風邪に憧れており、それで学校を休むことを、一度でいいから実現させたいと話していたが、まずそれは無かろうというのが、本人含めた家族の見立てであった。その均衡がついに破られることになった。しかし、休むのは学校ではなくスキー旅行だが。
傍目にも気の毒になるほど娘は落胆し、目を赤らめ何度も熱を計りなおし、これは風邪ではない、こたつに入り過ぎたからだ等、無駄な抵抗を壊れかけた声で主張していた。しかし、世間ではインフルエンザが大流行中であり、親としては完全に明日は朝一で病院だという思いしかない。スキー旅行が無くなるのは、確かに残念だが、こんな状態でスキーをするのは許されない。娘は悔しそうであった。よりによって発熱が何故このタイミングなのか、その不条理に悶絶していた。あまりに可哀想なので、明朝もし熱が下がっていたら考え直してもいい、そう提案すると、目の色を変えて従順になり、夕飯をしっかり食べ終えると、通常指摘されるまで行わない歯磨きを自ら率先して行ない、大人用の風邪薬を1錠飲んでいた。大人は3錠だから1錠で良いと判断したのだろう。そして、直ぐさま布団に入ると固く目を閉じ、動かなくなった。その努力は認めるが、報われることは無かろう、そう思った。そして次の朝、布団の中で妻に熱を計られる。結果は38.4度。まあ、そんなもんだろう。現実とはいいことばかりじゃないからさ。しかし、朝食が終わり暫くすると、ドヤ顔で体温計を突きつけてきた。36.9度となっている。それはないだろうと思い、目の前で計ってもらうと今度は36.8度だった。確かに顔色も正常に戻りつつある。声はまだだが、熱は確かに下がっていた。「旅館にだけでもいいから行きたい」そう娘は主張する。
結局、スキーは明日の様子を見てということになり、旅行には出かけた。出発直前に計ったら36.4度だった。大人になると、一旦風邪をひくとそれなりの過程を経ないことには元に戻らないが、子供は突然治ったりする。その辺りの構造がよくわからないが、成長過程の真っ只中にいる存在は大したものだと思った。翌日は声も治り、親以上に滑りまくっていた。僕は後を追うだけで精一杯だった。
ski0127.jpg
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小鷺 Egretta

01 22, 2018
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小鷺をよく見かける。しばらく見入ってしまうほどに白い。
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行為が次の行為を誘発する感覚

01 01, 2018
「その日に撮った写真に、その日の空の写真を合わせ、その日の出来事を書いてみたらどうか」というアイデアが、2015年の12月に浮かんだので、それを内密に続けていたら意外に無理なく一年間継続できたので、これをブログにアップしようと思い、唐突だが2017年の1月1日から始めて、昨日の12月31日まで続けてみた。実に淡々とした日々の更新だった。世界で頻発する悲惨な事件と、僕個人の日常との埋め難い乖離が生々しく、結局は個々人が何とか生き抜くしかない、という実に当たり前のことを日々実感していた。毎日アップすることや、やや遅れとはいえ時事的な要素もあるので、多少はこのブログへのアクセス増加を期待したが、残念なことに状況の変化は全くなかった。そもそもやっていることが地味なのだろう。とはいえ、中途半端にやめるのもどうかと思い、10月の終わり頃からは同様のコンセプトで、インスタグラムでも試すことにした。結果は、アップした数秒後から反応があった。日本からの反応は薄いが、海外からはコメントまで届くのだった。ブログでは全くなかったリアクションだ。いわゆる「インスタ映え」とは無縁なストイック極まりない画像の連続であるため、それほど「いいね!」はつかないが、そのコンセプトに一票入れてくれるのか、フォローしてくださる方々が世界中にいる事実は正直ありがたかった。もちろん大したフォロワー数ではない。しかし、少なくとも更新していく場所はブログではなさそうだということがわかった。同じ空の下で日々起きている事実を、SNSを通じてすれ違う人達が「一瞬でも考慮する」という事実は小さくなかろう。作品本来のコンセプトとも合致する。ということで、このブログでのアップは、昨日の2017年12月31日を節目とします。今後は以下にアクセスして頂ければ、このささやかなアートプロジェクトの継続がご覧頂けます。
https://www.instagram.com/toudashinichi/
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さて、このような「継続」は新しい可能性を孕むのだろうか。更なる実験をしようと思い、別アカウントを作って以前制作した「SILENT WEEDS」をいくつかアップしてみることにした。こちらの方も徐々に反応が出始めている。何よりそれによって、自分が触発され新たに撮影をするようになり、写真自体も徐々に変化することになった。最近アップしている写真はもう「SILENT WEEDS」とは言えない。「SILENT WEEDS 2」が勝手に始まってしまった感じだ。行為が次の行為を誘発する感覚を久しぶりに思い出した。
こちらは以下になります。
https://www.instagram.com/shinichi_touda/
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プロフィール

任田進一

Author:任田進一
http://www.shinichitoda.com

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